熊野古道一箱古本市って、なに?

 

 

 一箱古本市とは、誰でも参加できる古本販売のイベントです。めいめいに一箱分の本を持ち寄って、その日限りの古本屋となって本好きのお客様たちをお迎えします。出店者(箱主と呼ばれることもあります)とお客様のあいだで交わされる本についての気軽なおしゃべりや、出店者同士の本を通じたゆるやかなつながりが生まれる楽しい市場。

 

 熊野古道一箱古本市は、三重県南部の紀北町・尾鷲市・熊野市など熊野古道伊勢路沿いに住まう本好きたちが集まって始められたため、そう名付けられました。開催を重ねるにつれて色々な地域から出店してくださる箱主さんが増えてきています。熊野古道沿いに関わらず、そして三重県内にとどまらず、遠方から駆けつけてくださる方も。

 

 第一回開催時の会場は、三重県立熊野古道センター。小雨に降られつつも、穏やかな雰囲気のなかでたくさんのご来客に恵まれました。第一回熊野古道一箱古本市はチャリティイベントとして、書籍の売り上げと、ご来場の皆様よりのご寄付を合わせたお金で尾鷲市立図書館に本を寄贈させていただきました。以来、熊野古道一箱古本市では、会場に図書館へ本を寄贈するための寄付金箱を設置させていただいております。

 

 第二回からは、尾鷲市内の登録有形文化財建築「見世土井家住宅」の庭園を会場とさせていただくこととなりました。尾鷲有数の林業家であった見世土井家は、英文学者であった9代当主の土井治氏、書店主であった10代当主の土井衛氏など、尾鷲における文化の発展に尽力された方々の旧邸でもあります。現在はNPOおわせ暮らしサポートセンターにより地域内外の方々の交流拠点としての活用が試されている場所で、熊野古道一箱古本市は開催されております。

 

 ゆくゆくは、熊野古道伊勢路沿いのいろいろな地域で開催されていくことも願って名付けられたこのイベント。箱主として出店くださる方々、ご自身のまちで熊野古道一箱古本市を開催してくださる方々のご連絡をお待ちしております。

 

熊野古道一箱古本市実行委員会